アニメ界の巨匠・杉井ギサブロー。東映動画時代に日本初の長編カラーアニメ『白蛇伝』(58)の製作現場に参加し、虫プロ移籍後には世界初の連続テレビアニメ『鉄腕アトム』(63~66)の作画・演出を担当。幻の『ルパン三世』パイロット版にも名前を連ねている。日本アニメの黎明期から活躍し、最新作『グスコーブドリの伝記』が現在公開中の現役バリバリの監督である。しかし、作家性を前面に押し出すことなく、娯楽作品を提供することに徹してきたため、長いキャリアとアニメ界への貢献度の割にはそのフィルモグラフィーがスポットライトを浴びる機会は少なかった。そんなアニメ界の偉人・ギサブローの半生をドキュメンタリーにまとめ上げたのが石岡正人監督。前作『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』(10)では、アテナ映像時代の師匠である伝説のAV監督“ヨヨチュウ”こと代々木忠監督の波乱に満ちた足跡を記録している。ヨヨチュウに続い