【ロサンゼルス=松尾理也】米脚本家組合(WGA)は5日、印税の分配などをめぐり映画、テレビの業界団体との交渉が決裂したことを受け、約19年ぶりに無期限ストに突入した。ペンをプラカードに持ち替え、譲歩しようとしない映画会社やテレビ局に抗議のシュプレヒコールを繰り返した。しかし、今回の争いの真の原因ともいえる「時代の変化(インターネット革命)」には、むしろ途方に暮れるばかりのようにも見えた。 「ストライキは、カネをめぐる争いだよ」。西ロサンゼルスにあるフォックス本社前でピケを張っていたビル・チェイスさん(45)は、自嘲(じちよう)気味に語る。「でもそのカネは、インターネットという新技術がもたらす未来を占うものでもあるんだ」。だからこそ今回のストは根が深い、というのである。 テレビの脚本家であるチェイスさんは、テレビは人々に必要とされ続けると信じて疑わないものの、今の「見られ方」には懸念を隠さな