「どうしても気が緩む。危機感を持つようにしている」。1月末に開かれたサイバーエージェントの決算説明会。藤田晋社長がリスクに挙げたのは、四半期で過去最高の好決算だった。2015年9月期第1四半期(2014年10~12月)は、売上高が前年同期比45%増、営業益は2.9倍にも膨らんだ。 後押しした要因の一つが、PCからスマートフォンへの大胆なシフトだ。主力のインターネット広告事業は、シェア3割を握るスマホ向けが右肩上がりで、スマホゲームの新作もヒット。売上高に占めるスマホ比率は77%で、3年前の13%から急上昇した。 アメーバピグで女子の心つかんだが 思えば2012年9月に藤田社長は自らのブログで、「この勝負どころ、絶対に負けるわけにはいかない」と宣言。翌2013年に自社メディアのAmeba(アメーバ)事業で、スマホの大規模キャンペーンを展開する。テレビを軸に広告宣伝費を大量投下し、100ものス