3月、京畿南道昌原市鎮海区に咲いたソメイヨシノ。この桜の正体はまだ完全に明らかにされていない イ・ビョンハク先任記者//ハンギョレ新聞社 「京都の桜もワシントンのポトマック川辺の桜も韓国産」 韓日関係が冷え込んだ4月には決まってこうした記事が溢れる。独島(ドクト)問題が高じた2011年、慰安婦問題がこじれた今年も同じだ。 韓国と日本だけでなく米国など世界の路や公園に多く植えられる桜(厳密には王桜、日本名はソメイヨシノ)の原産地が済州島の漢拏山(ハルラサン)で、これが日本をはじめとして世界へ広まったとする主張は1960年代に生まれた。植物分類学界の元老パク・マンギュ元高麗大教授が東亜日報1962年4月17付に載せた文で「王桜は済州島の漢拏山で自生し日本に渡って彼らに愛され、米国にまで嫁ぎ愛されている」とし、1908年にフランス人神父タケ、1932年に日本人学者の小泉が漢拏山で王桜を採集し自生