読後感があまりに酷くて、書評を書く気にもなれなかったのが、この本「服従」(ミシェル・ウエルベック著)です。 念のため、作品が酷いのではありません、作品自体は高度に洗練され教養に溢れた近未来小説の傑作と言えるべきものです。 酷いのは、読後感、それも私が女性であるが故の読後感です。 服従 作者: ミシェルウエルベック,佐藤優,大塚桃出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/09/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (35件) を見る 日本では殆ど話題にはなっていませんが、この本は本国フランスで、今年の1月、偶然にもシャルリー・エブドが襲撃された日に発売されるや否やベストセラーになり、フランス以外のヨーロッパでも大きな話題になっているそうです。 先日家人が仕事で同席した会合にいたヨーロッパ大陸人たちも、休憩時間はおろか会食の間もずっとこの本の内容を話題にしていたそうです。 私は