ISBN: 9784622090939 発売⽇: 2022/11/22 サイズ: 22cm/331,7p 「ネオ・ダダの逆説」 [著]菅章 日本の戦後前衛美術で際立つ存在感を示したネオ・ダダ(ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ)を論じた「日本で初めてのまとまった書籍」である。もっとも、最初に手掛けられた文章は1990年代末に着手されている。「あとがき」では本書の効果の半分が「図らずも熟成を待ちながら寝かせた古酒」に喩(たと)えられている。「新たに仕込んだ新酒」が「時空を超えてブレンド」されているからだ。 どのあたりが新酒なのだろう。著者はかねてネオ・ダダが「戦後美術史の徒花(あだばな)」になりはしないかと危機感を抱いてきた。グループとしてのネオ・ダダは、赤瀬川原平、荒川修作、篠原有司男(うしお)、吉村益信や、周辺の工藤哲巳や三木富雄、建築家の磯崎新といった綺羅星(きらぼし)のごときアーティ
