ヨーロッパ中部のポーランドで、政府が最高裁判所の判事の人事権を事実上掌握する新たな法案が議会下院で可決され、首都ワルシャワなどでは「司法の独立を脅かすものだ」として、大規模な抗議デモが行われました。 ポーランドでは、おととし選挙で勝利した保守政党の「法と正義」が政権を取ってから、憲法裁判所が違憲判決を出す条件を厳しくしたり、公共放送のトップの人事を政府が決めるようにするなど、司法や言論への統制が強まっており、今回の法案も政府による司法への介入につながると懸念されています。 新たな法案が可決されたことを受け、ポーランド各地では「司法の独立を脅かすものだ」として抗議のデモが行われ、このうち、首都ワルシャワの大統領府の周辺には野党や市民グループの呼びかけで数万人が集まり、大統領に対し法案に署名しないよう求めました。 デモに参加した男性は「ポーランドはきょう、民主主義から専制政治に転換してしまった