「君の名は。」の最大の魅力は脚本だとずっと思ってたので、ちょっとすっきりした。 他の映画をあまりたくさん見ていないから偉そうには言えないけど、飛行機で何度もリピート再生して「君の名は。」の何にハマったかといえば、荒唐無稽な設定と、それをも吹き飛ばす脚本のテンポだった。 物語の設計に絵コンテではない、新しい手法(ビデオコンテとWeb記事にあった)を編み出し、その手法のフォロワーを生み出した点も評価されたんじゃないかと思う。 長周期彗星が地球の月軌道内に入ることも、その一部が分離して流星となることも、通常はありえない(重力・潮汐力と分子間力をSL9彗星と比較してみればいい)けど、背景としての「周期性災害」に生々しい「地震」を避け、自身の強みである「美しい描写」が生える彗星を軸にし、矛盾点を全て吹き飛ばす力強さを脚本に持たせるのは並大抵のことではない。この「物語性」の強さには監督の「文学部」出身