日本に移送された「ルフィ」グループの中核メンバー(右端と手前右から3人目)。警察庁はグループを「トクリュウの典型例」とする=令和5年2月、羽田空港(斉藤佳憲撮影) 犯罪者集団のマフィア化(地下組織化)に伴って台頭してきた「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」。社会の新たな脅威と位置付け、警察庁の指揮のもと全国47都道府県警がトクリュウの徹底摘発にかじを切ってから9月で半年となる。今年度から初めて警察庁に配置された担当幹部ポストを司令塔に、実態解明が一気に本格化している。 警視長が指揮警察庁が新たな犯罪者集団の類型としてトクリュウの呼称を使い始めたのは昨年から。その典型例とされたのが、特殊詐欺から広域強盗へと移行した「ルフィ」と名乗る指示役らからなるグループだった。