牧野洋×田原総一朗 対談「ジャーナリズムに未来はあるのか」第1回「巨大企業をガチンコで批判するアメリカの経済報道を支えるメディア経営者たち」 田原: 牧野さんはアメリカでフリーランスのジャーナリストをしておられるそうですが、アメリカのメディアで書いてらっしゃるんですか? 牧野: いや、日本のメディアですね。まさにこの現代ビジネスで記事を連載させていただいています。 田原: まずおうかがいしたいのは、なんでフリーランスになったのか、ということなんですが。 牧野: 実を言うと、20年以上前からこの『官報複合体』のようなメディア・ジャーナリズム論を書きたかったんです。ただし、内容が既存のメディアに対して批判的なものになることがわかっていたので、書こうと思っても新聞社に身を置きながらでは書きにくいな、と思っていました。 田原: 新聞社にいると、メディア批判はできませんか? 牧野: なかなかできない