訪中を前に韓国ではまたも、滞在日数が少ないやら、初日に習氏が会わないやらと、メディアからは不満が出ていた。しかし、文氏を待っていたのは、当初の不安や想像を超えた冷遇だった。 空港に出迎えたのは、はるかに格が下の中国外務次官補。約10回の食事で共産党指導部との会食は習氏と陳敏爾・重慶市党委員会書記の2回だけ。王毅外相に至っては、文氏と握手した際、あたかも対等の関係のように軽々しく文氏の腕をたたく始末。 これに、中国人警備員による韓国メディアのカメラマンへの暴行という想定外のオマケがついた。「国賓」とは名ばかりだった。 プライドはズタズタ 中国の扱いに韓国世論、特にメディアは激怒した。「冷遇を超えた無礼」「無礼を超えた侮辱」「傲慢」「高圧的」「意図的かつ悪意ある態度」「暴力的な本性」「見せしめか」「飼い慣らし」。韓国各紙は連日、このような表現で、中国を非難し続けた。 それどころか、韓国側は当初