1 水蒸気爆発が起きない理由。 原発は開発当初の 50 年前から「水蒸気爆発」を想定しています。皆さんは、圧力抑制室が ドーナッツのような、見るからに作りにくい珍妙な形をしているのは何故だと思います か? これは、炉心が溶融した際に、下部へ落下して、そこに大量の水があると「水蒸気爆発」 するからで、それを防ぐために、このような形に設計されたのです。いわゆる設計のノウ ハウではなくて、 「Know-why」であって、これが設計者に取って重要なことです。また、 このような設計は、実際に炉心溶融が起きて、水蒸気爆発が真の危険に感じられるように なったTMI事故(1979 年)より前のことです。 所が、燃料プールの真下が、この圧力抑制室です。これを設計した GE も、燃料プールの 燃料については見落としていたようです。いくら炉心よりはホットではないといえ、冷却 系が壊れたら、炉心と同じことが起きて
1 2011-3-14 吉岡律夫 国内初「炉心溶融」か セシウムを検出 福島第一原発 原子炉は停止していますが、余熱(崩壊熱)があるので、冷却水が必要です。 クリントン長官が「支援の為に日本に COOLANT を送る」と発言したそうで、ブラックユー モア的ですが、一応正しい事実認識なわけです。 通常、原子炉が停止すると、外部から電気を貰うわけです。所が、他の発電所も殆ど、地 震で停止したので、外部からの電力供給も停止してしまった。 この時は、非常用ディーゼル発電機があるわけですが、これが信頼性が低い。何度かトラ イすれば起動するはずが、今回、地震で、どこかが壊れたのでしょう。起動できなかった。 (起動したが、津波で機器が浸水し、故障したと言う説もある) これを「Station Black Out」といって、原子炉では最も危険な状態(設計者が皆、おきて 欲しくないけど、きっと起きる、と思う状
4号機の現状について 下記の4号機の人工衛星写真を分析した友人の技術者から、残念な報告がありました。 「3 月 16 日に撮影された、4 号機・燃料プールのある東側の写真が、今日入手できた。東 側の原子炉建屋の壁は全て崩壊している。すでに、5F燃料プールの燃料は、1Fまで崩 落していると考えられる。なぜなら、4号機で発熱をしている燃料は、燃料プールにある 燃料だけで、原子炉は空だからである。 」 これは、先週のメモに書いたことが既に 16 日に起きていた、という意味では、想定されて いたシナリオです。 http://www.digitalglobe.com/index.php/27/Sample+Imagery+Gallery (16 日撮影) 今後どうなるか? 原子炉建屋の下には約 10m のコンクリート層(人口岩盤)があり、更にその下には、強固 な天然の岩盤があります。燃料はそこまで到
3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震により被害を受け られました皆様に心よりお見舞い申し上げます。 一人でも多くの方の命が救われるよう、併せて被災に遭われた 方々の一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。 (中略) 本日、失敗学会会員の吉岡律夫さんが、フジTVの「知りたがり」 に出演され、福島第一原子力発電所の事故に関して、冷静に、かつ 正確に事故を解説されていました。 吉岡さんの情報解説を、内部メールリストであらかじめ共有して いた失敗体験ネットワークメンバーの多くは、放送を視聴できまし たが、失敗学会でも近々に吉岡さんの解説を聴く機会をアレンジ したいと考えています。 (後略) その吉岡律夫さんが快く、資料の公開を御提案くださいました。 ここに挙げた一連のメモは、失敗学会の公式見解ではありません 。 また、福島第一原子力発電所では、24時間体勢で緊急対応がなされています。 現場
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