秋の味覚・サンマの水揚げが北海道や東北地方の漁港で始まったが、今年は漁獲量が例年に比べ激減している。市場では極端な高値がつき、食卓にも影響が出始めた。不漁の原因として、猛暑と関連付ける見方もあるが、未解明の部分が多い。10月以降は回復するとの予想もある一方、長期的な資源の減少期に入ったとの見方も出ている。庶民の魚だったサンマは高級魚になってしまうのか。 【北海道・根室】サンマ:初水揚げの大型船も不振 岩手県宮古市の宮古港で26日、サンマが初水揚げされた。入港した第58太幸丸(144トン)は大型船の操業が解禁された15日以降、北海道・根室沖などで漁を続けてきたが、漁獲は他港で水揚げした分を含め計50トン程度。例年なら、一晩で取れた量だ。 26日に宮古港で揚がったのは20トンと例年の半分以下。市場関係者は「大衆魚はたくさん取れないと赤字」とさえない表情だ。鮮魚卸などを営む「おがよし」の沼