今、世界で陰謀論が猛威を奮っている。闇の政府の謀略、秘密結社の暗躍、あのニュースの裏に隠された真実etc…。にわかには信じ難い、荒唐無稽な話を信じてしまう人は多い。しかし、近代日本宗教史を専門とする思想史家の栗田英彦氏は「陰謀論を安易に馬鹿にするべきではない」と指摘する。荒唐無稽すぎる陰謀論にも、社会への重要な問題意識が込められていることが少なくないのだという。 【画像】爬虫類人型宇宙人「レプティリアン」とは…(イメージ) 陰謀論が流行するのは「しかたないこと」?――昨今、国内外で陰謀論が流行していますが、現状をどう見ていますか? 栗田英彦氏(以下、同) 現在の社会で陰謀論が流行するのはしかたないのではないでしょうか。むしろ、現代の社会を批判するためには、陰謀論的な視点に立たざるを得ないと思います。 ――陰謀論の流行が「しかたない」とは、どういうことでしょう。 歴史を遡って考える必要があり