週刊アスキー本誌では、角川アスキー総合研究所・遠藤諭による『神は雲の中にあられる』が好評連載中です。この連載の中で、とくに週アスPLUSの読者の皆様にご覧いただきたい記事を不定期に転載いたします。 その1通のメールがロシアから届いたのは、ちょうどソチ五輪の開催期間中の昨年の2月10日だった。送り主は、オリガ・ユルチェンコという名前の女性で、“Good Day!”という軽いノリの一言から始まる英語の文面が書いてある。そのときから約9ヵ月間にわたり私と彼女の100往復以上のメールのやりとりが始まったのだった。こう書くとなんとなく『バースデイ・ガール』(私が一番好きな“インターネット”のことを扱った映画)っぽい出だしだが、私の場合はそんなことはなくてロシア人とはウォッカを飲まなくても商売ができるというお話である。 '10年に、私はシマシマアニメのボールペン“アニメーション・フローティングペン"と