大塚貞男 医学研究科特定助教、村井俊哉 同教授の研究グループは、公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施している日本漢字能力検定(漢検)と文章読解・作成能力検定(文章検)の両方を受けた中高生の受検データを解析し、漢字の手書き習得が文章力の発達に独自の貢献をすることを明らかにしました。 本研究では、漢字(読字、書字、意味理解)と文章(読解、作成)という2つの水準の読み書き能力の構造的関係性を調べました。その結果、漢字の書字の力が文章作成能力に影響していること、そして、漢字の意味理解の力は文章読解力に影響することで間接的に文章作成に寄与するが、書字の力がもつ直接的な影響力を代替することはできないことが明らかになりました。本研究で提唱された読み書き発達の二重経路モデルは、早期のデジタルデバイスの利用が子どもの漢字の手書き習得に抑制的な影響を及ぼした場合、その影響が文章力の発達にまで及ぶ可能性を示す
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