世界有数の産油国サウジアラビアのサルマン国王は、王位継承者である現在の皇太子を解任して、自分の息子である副皇太子を新たな皇太子に任命しました。今回の交代で、サルマン国王の権力基盤が強化される一方、権力の継承をめぐって国内から反発が出るのではないかという見方も出ています。 ムハンマド新皇太子は、31歳の若さながら国防相を務めているほか、脱石油を目指した経済改革を主導するなど、国内での発言力を強めてきました。サウジアラビアは、アメリカのトランプ政権を巻き込む形で、イランとの対決姿勢を強めているほか、アラブ諸国とともに隣国カタールとの断交も打ち出しています。ムハンマド新皇太子は、これまで外交面でもリーダーシップを発揮してきただけに、今後の外交政策にも注目が集まりそうです。 サルマン国王が皇太子を交代させるのは2015年以来2回目のことで、交代の理由は明らかにはなっていませんが、みずからの息子を新