京都を縦断する北陸新幹線「小浜ルート」の延伸計画は、前提が大きく崩れた。このまま押し決めれば、京都の自然や財政に多大な負荷をかけ、地域に深刻な亀裂が生じかねない。 立ち止まって再考することを改めて強く求めたい。 国土交通省は、延伸事業費の新試算と、京都の新駅や路線図を与党の整備委員会に示した。 概算事業費は8年前の当初試算から2倍以上に膨張して最大5・3兆円に、工期も15年から最長28年に伸びた。 近年、こうした国交省の試算は着工後の上振れが常態化しており、今想定も最低限のラインとみた方がよいのではないか。 急激に進む人口減少に加え、国債利払い増など金融・財政上のリスク、世界的な物価高、車の自動運転といった交通技術の革新など、新たな工期とされた約30年間でも日本社会の姿は大きく変わるだろう。 リニア中央新幹線の品川―大阪間全線開業との兼ね合いも考慮したい。政府は先の骨太方針で「最短2037
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