ダウンロード(PDF) 2012年6月11日 バッシングを利用した生活保護制度の改悪を許さない声明 反貧困ネットワーク (代表 宇都宮健児) タレントの家族が生活保護を受給していたことに端を発して、全般的な扶養義務の強化など生活保護制度の改悪の動きが広がっている。現在の社会情勢や市民の生活実態が無視され、一時のムードで将来に禍根を残すような改悪が進められようとしている。 しかし、扶養義務の強化はこれまでの世界的な流れに逆行する。近代的国家においては、たとえ成人した親子間でも扶養義務を課さないのが通例である。すなわち、扶養できるだけの能力のある人は、その分、税金をたくさん納めることで責任を果たし、政府が所得の再分配を行って市民の生活を支えることになっている。 いまの日本では、生活保護を受けられるはずの人が利用できず、実際に保護を受けている人の割合はせいぜい20%台と言われている。扶養義務が強