コンピューターのソフトやデータを、自分のパソコンで管理する代わりに、ネット経由で企業側のサーバーにあるソフトなどを呼び出して使う「クラウド・コンピューティング」の技術を駆使した新サービスが欧米の娯楽分野で急速に広がっている。米アップルやグーグルが音楽サービスで導入したほか、米ハリウッドでは一度購入した映画を一生涯、どの端末機器でも自由に視聴できる標準規格も登場。日本では著作権侵害の恐れを指摘する声もあるが、今後、一気に広がる可能性がある。 ネットワークを雲に見立て、英語で雲を意味する「クラウド」から名付けられたサービス。利用者にとっては、自分のパソコンにデータをため込む必要がなく、初期投資の費用やデータ・機器の保守管理の手間を大幅に省けるなど利点は多い。 米ネット検索大手グーグルが5月、米国内限定で始めた「グーグル・ミュージック」は、利用者が自分のパソコンに取り込んだ楽曲をグーグルのデータ