ブッダガヤからバスに5時間揺られて、パトナの町に着いた。パトナはゴミの多い町だった。これはインドのどの都市でも言えることだけれど、ここは特にひどい散らかりようで、吹きだまりみたいな場所にビニール袋が山のように堆積していた。 インドの町が汚いのは、伝統的カースト制度の影響もあるのだという。ゴミを処理するのはカーストの最下層の人々の役割であり、それ以外の人はゴミに触ることを極端に嫌がるというのだ。 2,30年前までなら、それでよかったのかもしれない。たとえポイ捨ての文化であっても、ゴミの量自体も知れていたし、生ゴミや紙や木なら、自然に分解され土に還るものだったからだ。でも、そこに安いプラスチックやビニール袋が大量に入ってくると、事情が一変する。風に吹き寄せられたビニール袋は、放置しておいても百年後もなくならない。カラスも野良牛も食べてはくれない。 今のところ、インドの人々は町がゴミに埋もれてい