生成AI(人工知能)の活用が“第2章”に突入している。今後の生成AIの主役は、ユーザーの指示から意図をくみ取り、仕事や日常生活におけるあらゆる作業や手続きを実行してくれる「AIエージェント」に変わりつつある。生成AIの技術の1つである大規模言語モデル(LLM)を利用したこれまでの対話型AIは、ユーザーの質問に回答する「話し相手」に過ぎなかった。 AIエージェントは、ユーザーが自然言語で与えた指示をLLMが解釈し、適切な手段を選択して自律的に処理を実行する。従業員の出張を支援するAIエージェントを例に考えてみよう。AIエージェントはユーザーと出張について対話しながら、裏でWeb検索やAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)などを使って、場所や予算といった希望に合ったフライトや宿泊先を探し出す。さらに予約サイトに接続し、フライトや宿泊先を実際に予約する。AIエージェントから