キャッシュフローを生まないものは、資産ではありません。逆に、資産とは、キャッシュフローを生むものです。資産価値とは、キャッシュフローの現在価値です。 不動産の価値は、将来の賃料収入の現在価値です。債券の価値は、利息と元本償還金の現在価値です。株式の価値は、将来配当の現在価値です。配当が増えるだけでなく、配当をしないで内部留保された金額が事業へ再投資され、結果として、将来配当の期待値が更に上がる限りにおいてのみ、株式価値の上昇が生じるのです。 価格の変化は、将来キャッシュフローの金額や確実性(要は量と質)の変化が価値変化につながることを、本源的な理由として、起こります。時価とは、あるいは取引の価格とは、原理的には、資産価値を基準にして形成されます。「基準にして」ということは、価値と価格は異なり得るということです。しかも、価値と価格は大きく乖離してしまうことも珍しくないのです。 投資とは、第一
