SOFCは燃料電池の中で最も高い発電効率が期待されており、現在、定置用電源としての実用化が進められている。さらに、次世代自動車などの移動体用電源やポータブル電源への応用も期待されているが、通常のSOFCの作動温度は700~1000 ℃と高く、また、急速起動性が低いという問題から実用化が困難とされてきた。 しかし、近年、スマートフォンやワンセグテレビ、ビデオカメラなど小型電子機器の普及が進んできたため、商用電源や急速充電器の確保が困難な災害・非常時やアウトドアでも急速起動が可能な数W~数十Wの電源が求められるようになっている。また、現状では水素燃料の入手が困難であるため、LPGカセットボンベなどの汎用的な炭化水素燃料で発電できるSOFCの実用化が期待されている。 産総研は、平成17~21年度に実施した独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構プロジェクト「セラミックリアクター開発」にお