2018年に急逝したヨハン・ヨハンソン。約10年ごしに完成した、最初で最後の長編監督映画 伝統的なクラシック音楽に電子音楽を融合した「ポスト・クラシカル」のオリジネイターのひとりとして注目を集めていたアイスランド出身の作曲家、ヨハン・ヨハンソン。 2002年の1stソロアルバム発表後、2010年代以降は映画音楽の作曲の仕事が中心になり、『博士と彼女のセオリー』(2014年)で『ゴールデングローブ賞』の作曲賞を受賞。映画音楽の作曲家として揺るぎない地位を得た矢先、2018年に48歳で突然この世を去ってしまうが、死の直前まで関わっていた大切なプロジェクトがあった。それが監督とサントラを担当した『最後にして最初の人類』だ。ヨハンソンは2014年に短編映画『End of Summer(原題)』を撮っているが、長編は本作が初めての試みだ。 ヨハン・ヨハンソン このプロジェクトがスタートしたのは201