ロシアによるウクライナ侵攻で台湾有事の懸念も強まり、地理的に近い沖縄の軍事拠点としての重要性が高まっている状況だ。その場合、広大な米軍基地や自衛隊基地を抱える沖縄は攻撃対象になりかねず、専門家は米中衝突などで紛争に巻き込まれる危険は高いとの見方を示す。(東京報道部・嘉良謙太朗) 【台湾有事そのとき沖縄は…】南西諸島に配備されている自衛隊の現状 「台湾侵略が起きれば米軍が出動し、自衛隊も米軍を防護する。日本がある程度巻き込まれることにならざるを得ない」。河野太郎元防衛相は4日、国会内での講演で、台湾有事に対する自身の見解を示した。 中国の習近平国家主席は台湾統一を「歴史的任務」と位置付け、武力行使も辞さない構えだ。与那国島と台湾は約110キロしか離れておらず「台湾有事は日本有事」(安倍晋三元首相)といった政治家の言動も盛んになっている。 ■軍事活動が活発化 対立の先鋭化を背景に、沖縄周辺では