【北京=倉重奈苗】中国北京市の天安門前に車が突入・炎上したテロ事件で、孟建柱・共産党中央政法委員会書記は1日までに、ウイグル族の独立を主張する「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)の指示があるとの見方を示した。訪問先のウズベキスタンで香港メディアの質問に答えた。 孟書記は全国の警察・武装警察を統括する党中央政法委のトップ。今回の事件について「組織的、計画的な犯行」とした上で、「中央アジア、西アジア地域で活動する東トルキスタン・イスラム運動の指示が背後にある」と指摘した。 また、「中国政府は断固としてテロ組織をたたくため、対策を強化しなければならない」と述べ、国際社会に連携を働きかけていく考えを強調した。 ETIMは、2008年の北京五輪前後に新疆ウイグル自治区で相次いだ大規模爆弾テロ事件などへの関与が指摘されており、中国政府は警戒を強めていた。