シリアでジャーナリスト山本美香さんが取材中に銃撃されて死亡した事件で、山本さんと行動をともにしていた独立系通信社ジャパンプレス代表の佐藤和孝さん(56)が4日、東京都港区の在日シリア大使館を訪れ、山本さんが死亡した真相の解明を求める要望書を提出した。 佐藤さんは、対応した臨時大使に調査を行い、1か月以内に回答するよう求めたが、シリア側は「要望は本国に伝える」としながらも、「山本さんらはビザを取得せずシリアに入国しており、我々に責任はない」と答えたという。 事件を巡っては、銃撃に加わったとされるシリア政府軍の兵士が「記者を標的にしろと上官に指示された」と証言しているとする情報もあり、政府軍が「戦時における文民保護」を定めたジュネーブ条約に違反している疑いが浮上している。
【カイロ=貞広貴志】8月20日に起きたジャーナリスト山本美香さんの殺害事件で、シリアの反体制派組織「アーシファ・シマール旅団」は1日、銃撃に関与した政府兵士とされる男性が軍による殺害命令があったと供述するビデオ映像をネット上に公開した。 映像は49秒間で、「(政府軍)170旅団所属のマフムード軍曹」を名乗る男が、北部アレッポで開かれた会合で少佐の上官から「ジャーナリストを殺害し、(反体制派)自由シリア軍の仕業のように見せかけろ」と指令を受けた、と述べた。男は、白い肌着風のシャツを着ており、映像では負傷や拷問の跡は認められなかった。 男は、山本さん殺害の際に2人のジャーナリストを拘束したとも述べた。行方不明になっている、米政府出資のアラビア語衛星テレビ「アル・フッラ」の記者を指していると見られる。
【カイロ=今村実】内戦状態にあるシリアでのジャーナリスト山本美香さん=当時(45)=殺害事件で、現場となった北部アレッポの反体制派「自由シリア軍」の有力部隊で、山本さんらに同行した「タウヒーデ」は三十一日、拘束した政府軍の下士官が犯行への関与を認めている映像を、インターネットを通じて公開した。 白いTシャツ姿の軍下士官は壁を背に立ち、「政府軍の一七〇部隊のビタール」と名乗った。映像からは負傷痕などは見当たらず、はっきりした口調で語った。事件前、首都ダマスカスからアレッポに向かうよう、上司に命じられたという。 「アレッポで(政府軍と民兵集団の)会合に出席した際、軍士官らから報道関係者を暗殺するよう命令を受けた」と証言。事件を起こすことで、潜入取材を試みる各メディアの記者を支援している自由軍を、非難する狙いがあったという。
【カイロ=貞広貴志】シリア北部アレッポで20日、ジャーナリスト山本美香さんが取材中に死亡した事件で、山本さんの取材を支援していた反体制派組織幹部は30日、銃撃に加わった政府軍兵士を反体制派が拘束したことを明らかにした。 兵士は「記者を狙っていた」と証言したという。 読売新聞の電話取材に応じたアレッポの反体制組織「アーシファ・シマール旅団」幹部によると、別の武装組織「タウヒード旅団」が山本さんらの銃撃に加わった政府軍兵士を拘束、聴取したところ、「一般市民より記者を標的にしろ」と上官に指令されていたと述べたという。証言が事実とすれば、シリア政府軍は「戦時における文民保護」を定めたジュネーブ条約に違反し、意図的にジャーナリストを殺したことになる。
本紙あてのビデオメッセージで、「アサド政権が山本さんを狙った」と語る反体制派「自由シリア軍」の部隊長サレハ氏 【カイロ=今村実】内戦状態にあるシリアでのジャーナリスト山本美香さん=当時(45)=殺害事件で、現場となった北部アレッポの反体制派「自由シリア軍」の部隊幹部らが、本紙のインターネットを通じた取材に対し、「犯行に関与した政府軍の下士官を拘束した」と明らかにした。独自調査の結果として、当初から記者らを標的にした、計画的な襲撃との見方を示した。 事実ならば政府軍が関与したことになる。取材に応じたのは、山本さんらに同行した有力部隊「タウヒーデ」の隊長アブデルカーデル・サレハ氏と幹部のアブ・ムハンマド氏。近く結果を公表する。 説明によると、部隊は拘束した下士官を聴取した。下士官は政府軍側の命令で記者らの殺害を狙ったことを認め、実行役を担ったアサド政権派の民兵集団「シャビーハ」を支援していたと
シリアで取材中に亡くなった山本美香さんが学生たちに遺した「最期の講義」後編 「死にゆく人を目の前にしてカメラをまわせるか」 ■日時:2012年5月15日 18時15分~19時45分 ■場所:早稲田大学8号館311講義室 ■講演者:山本美香氏(フリージャーナリスト) シリアで取材中に銃弾で倒れたジャーナリストの山本美香さん(45)の葬儀が、8月28日、出身地である山梨県都留市でとりおこなわれた。アフガニスタンやイラクなどいくつもの戦場で取材を重ねてきた山本さんは、早稲田大学大学院のジャーナリズムスクール「J-Scool」で、今年5月、自らの体験を踏まえ、「ジャーナリズムと戦争」というテーマで講義をしていた。現代ビジネスでは、前回に引き続き、山本さんが生前、公開するように託していた講義録を紹介する。そこには、厳しい戦地での取材現場でジャーナリストとしての使命とそこから生まれる葛藤に向き合う山本
内戦が続くシリアを取材中だった山本美香さんが亡くなられました。 45才だったらしい。心よりご冥福をお祈りします。 彼女は今までも紛争地帯で取材をしてきたジャーナリストなんだけど 断片的に伝え聞くだけでも、今のシリアは手がつけられないほどの状態で (彼女に限らずジャーナリストの人って)なんでこんな地域に行こうとするんだろうと すごい考えてしまった。 それはおそらく、そこまでしてでも、 伝えたいことがあるってことなんだよね。 命をかけてでも、というか、命の危険があるとわかっていても、 それでも「伝えたい」と思う何かが、そこにあるんでしょう。 ちきりんは自分が、紛争地帯に行きたいとは全然思わない。 それは「怖い」という理由の前に、 そこで私は何を見て、何を伝えたいのか、ということが よくわからないから。 その一方、こうやってずっとブログを書いているのは、 なんらか「伝えたい」ことが絶えないからで
【キリス(トルコ南部)=田尾茂樹】シリア北部アレッポで取材中に銃撃されて死亡したジャーナリスト山本美香さん(45)は銃弾で動脈が破れて出血多量の状態だった上、背骨や周辺の骨も損傷していたことが22日、遺体の解剖所見で判明した。 山本さんと行動を共にしていた独立系通信社ジャパンプレス代表の佐藤和孝さん(56)がトルコのキリスで記者団に明らかにした。 山本さんの体内には銃弾の破片とみられる金属片も残っていたという。所見では死因は特定されておらず、銃創の数なども明記されていなかったが、激しい銃撃を受けていたことをうかがわせた。 佐藤さんによると、遺体は23日午後にもトルコの最大都市イスタンブールに運ばれ、同市に入っている親族3人と対面した後、24日にも日本に移送されるという。
■日時: 2012年5月8日 18時15分~19時45分 ■場所: 早稲田大学8号館311講義室 ■講演者: 山本美香氏 8月20日、激しい内線が続くシリアで取材中、ジャーナリストの山本美香さん(45)が銃撃を受けて亡くなった。アフガニスタンやイラクなどいくつもの戦場で取材を重ねてきた山本さんは、早稲田大学大学院のジャーナリズムスクール「J-Scool」で、今年5月、自らの体験を踏まえ、「ジャーナリズムと戦争」というテーマで講義をしていた。そして、山本さんはその講義録を、現代ビジネスとJーSchoolの共同企画の第一弾として、現代ビジネスで公開するように生前、託していた。「ジャーナリストとしての使命」と向き合う山本さんの思いがつまった「最期の講義録」を、公開する。 『サラエボの冬』の衝撃 今日は私がフリーランスになってからのことを具体的にご紹介しながら、「ジャーナリズムと戦争」についてお話
「宅ふぁいる便」サービスは終了いたしました。 2020年3月31日をもちまして「宅ふぁいる便」サービスは終了いたしました。 これに伴い、退会申請やポイント交換等の機能をご提供しておりましたWEB特設サイトもサービスを終了いたしました。 大変長らくご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
東日本大震災直後の被災地で取材する山本美香さん=2011年3月23日、宮城県石巻市、父・孝治さん提供娘の美香さんについて話す山本孝治さん=21日午後3時42分、山梨県都留市、北林晃治撮影 激しい内戦が続くシリアで取材中に亡くなった山本美香さん(45)が女性や子どもなど紛争地帯で苦しむ人々の視点を貫く姿には、新聞記者だった父や、ボランティア活動に取り組む母の影響があった。 「世の中の出来事を鋭くウオッチする父の姿を見ながら育ったせいでしょうか。いつのまにか報道記者になりたいと思うようになっていた」。山本さんは、ジャーナリストを志した理由を著書「戦争を取材する―子どもたちは何を体験したのか」(講談社)の中でこうつづっていた。 父・孝治(こうじ)さん(77)は朝日新聞の元記者。地方での取材経験が長く、3人姉妹の次女の山本さんが生まれたときも北海道・帯広にいた。夜どんなに遅く帰宅しても翌朝は
外務省によりますと、シリアで戦闘に巻き込まれて死亡し、隣国トルコの病院に運び込まれた日本人女性は、フリージャーナリストの山本美香さんと確認されたということです。 激しい戦闘が続くシリア北部の都市アレッポで、取材中に銃撃戦に巻き込まれて死亡した山本美香さんは、東京・杉並区に事務所のあるフリージャーナリストの団体「ジャパンプレス」に所属しています。 「ジャパンプレス」のホームページなどによりますと、山本さんは山梨県都留市の出身で、平成2年に大学を卒業したあと、テレビ局の記者を経て平成7年からジャパンプレスで活動していました。 ハンディカメラを使って、1人で取材や撮影、編集をこなすビデオジャーナリストとして、アフガニスタンやイラク、それにコソボなどの紛争地帯でリポートを重ねてきました。 山本さんは、先月、NHKの番組に出演し、あえて過酷な紛争地帯で取材を続ける思いなどを語っていました。 このなか
「宅ふぁいる便」サービスは終了いたしました。 2020年3月31日をもちまして「宅ふぁいる便」サービスは終了いたしました。 これに伴い、退会申請やポイント交換等の機能をご提供しておりましたWEB特設サイトもサービスを終了いたしました。 大変長らくご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
ジャーナリストの山本美香さん死亡=シリア北部アレッポで取材中−トルコに遺体搬送 ジャーナリストの山本美香さん死亡=シリア北部アレッポで取材中−トルコに遺体搬送 【カイロ時事】シリア反体制武装組織「自由シリア軍」のクルディ副司令官は20日夜、時事通信の電話取材に対し、戦闘が続くシリア北部アレッポで取材中だった日本人女性ジャーナリストの山本美香さん(1967年生まれ)が同日、アサド政権側の攻撃によって死亡したことを明らかにした。遺体は同日夜、自由シリア軍によってトルコ南部キリスに搬送され、トルコ当局に引き渡されたという。 副司令官によると、遺体はアレッポ北郊の町アザズを通り、約65キロ離れたトルコ南部キリス県の検問所を通過してキリスに到着した。 在英人権団体「シリア人権監視団」によると、山本さんは政府軍と反体制派の激しい戦闘が続くスレイマンハラビ地区で取材中に負傷し、病院に搬送された後、死
シリアの地図 シリア北部の激戦地アレッポで日本人女性記者が死亡したとの情報について、シリア反体制派は20日、インターネット上で「日本人女性記者、ミカ・ヤマモトがアレッポで死亡した」と発表し、女性の遺体の映像を公開した。ジャパンプレス所属の山本美香記者とみられる。 映像では、武装反体制派、自由シリア軍の兵士らが山本さんとみられる遺体を乗せた車の横に立ち、「本日(20日)、アサド政権側の攻撃で、アレッポで取材していた日本人が殺害された。我々は外国人記者の来訪を歓迎するが、安全は保障できない」などと述べている。このほか、医療施設内で横たわる女性の遺体の脇で、ジャパンプレスを主宰する佐藤和孝さんとみられる男性が立っている別の映像もネット上で流れている。ジャパンプレスのホームページによると、山本さんらは、日本テレビとの契約で内戦下のシリアを取材中だった。 同ホームページの経歴によると、山本さん
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く