体育会系の印象が強い日体大だが、2012年に起きた、桜宮高校(大阪府)バスケットボール部でのキャプテン自殺事件をきっかけに、「反体罰・反暴力宣言」を発表している。自殺の原因は、バスケ部顧問の暴力や暴言による指導だった。 宣言では、「本学は体育・スポーツの専門大学であることから、スポーツの実技指導においてもパワーハラスメントの防止や暴力行為の禁止を肝に銘じて当たらなければなりません」と書かれ、その後も研修会を繰り返し開催している。 昨年末の研修会で壇上に上がった侑夏さんの母親は、侑夏さんが博多高校の剣道部で受けた苛烈な指導の実態と、その結果として娘を自殺で失ってしまった悲しみを語った。 20年8月29日、侑夏さんは剣道部の顧問から暴言や暴力的な指導を受けたことを理由に、電車に飛び込み、自殺した。後に「日本スポーツ振興センター」は、侑夏さんの自殺の背景には顧問による暴力や不適切な指導があったと