要約 ボーカロイドの楽曲には、自殺をテーマとした曲が数多く存在する。本論は、Ayase「ラストリゾート」、和田たけあき(くらげP)「わたしのアール」、みきとP「少女レイ」の3曲に焦点を当て、これらの楽曲の歌詞において自殺がいかにして表現されているかを概観する。これらの楽曲において自殺の背景や置かれている状況などはそれぞれ異なっているが、一方でいくつか共通の要素を取り出すことができる。それは、「自殺者の声の不在」と「助けを求められるような他者の不在」の二つの不在であり、いずれも現代における自殺を考える上で避けてはとおれない重要な問題である。ボーカロイドは、現実社会における自殺の問題を表象する——。 (※以上のとおり、自殺というセンシティブなテーマを扱っておりますので、ご理解の上閲覧ください。) 序論:ボーカロイドにおける自殺の位相 ボーカロイドの楽曲には、自殺をテーマとした曲が多くある。ke
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