日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長の日本軍「慰安婦」をめぐる発言が波紋を呼んでいる。発言に修正を加えながらも、「慰安婦制度は必要だった」「強制連行はなかった」などの根本は変えていない。被害女性の支援者や戦争体験者も、批判の声を強めている。(新聞うずみ火 栗原佳子) ■ ひもで結ばれた女性たち 京都府長岡京市の小北英子さん(90)は、戦争を知らない世代の橋下氏の発言に怒り心頭だ。 「ひどすぎる。私が出て行って証言したいくらいです」 小北さんは1941年、再婚した母親が暮らす南洋パラオに渡った。太平洋戦争が起きた年だ。強烈なパラオでの体験の中でも、とりわけ忘れることができないのが「慰安婦」とされた女性たちのことだという。 「当時、慰問なのか、サーカスがパラオに回ってきていたんです。そこに陸軍がやってきて、サーカスはすぐ閉鎖になりました。そのテントをカーテンで仕切っていくんです。慰安所がで