全国の大手私鉄16社でつくる日本民営鉄道協会は21日、08年度に駅員や乗務員が乗客から受けた暴力が236件あり、4年連続で過去最悪を更新したと発表した。好不況にかかわらず暴力は増え続けており、同協会は「乗客にストレスが増えていることが原因ではないか」とみている。 同協会は00年度から駅員や乗務員への暴力行為の統計をとっており、08年度は初めて200件を超えた。 加害者の65%は飲酒していた。年代では30歳代が24.5%と最も多い。ただ、最も少ない50歳代も15.8%で、年代による差は少ない。原因は「迷惑行為を注意して」が23%あったが、最も多いのは「理由なく突然に」の33.9%で、係員が身を守ることが難しい現状がわかる。 名古屋鉄道の被害は3件あった。1件目は08年11月、名古屋駅で切符を持たずに自動改札を通り抜けようとした30歳代の男性に注意した駅員が数回殴られて額や足にけがをした