飛鳥時代に築かれた未知の古墳の一部の可能性がある巨大な石張りの掘割(濠=ほり)が出土した奈良県明日香村の小山田(こやまだ)遺跡で、厚さ3メートル以上の粘土層が見つかった。県立橿原考古学研究所(橿考研)が23日発表した。古墳の基盤部分にあたり、大規模な造成工事による巨大古墳だったことを裏付けるものという。 2014年の県立明日香養護学校の校舎建て替えに伴う発掘調査で、北側斜面と底面に石英閃緑岩(せんりょくがん)を張り、南側斜面に榛原石(はいばらいし)と呼ばれる特殊な板石などを階段状に積み上げた掘割(長さ約48メートル)を確認。舒明(じょめい)天皇が最初に葬られた墓や大豪族・蘇我蝦夷(そがのえみし)の墓などの見方が出ている。 今回、掘割の西約11メートルを発掘。地下約3・5メートルで南北3・5メートル、東西3メートルにわたる黄褐色の粘土層を確認した。粘土層の上では、10~30センチ大の石英閃緑