2023年のベルリン国際映画祭がウクライナへの連帯を表明しても問題視されなかったが、翌24年の同映画祭では、受賞者らがパレスチナへの連帯を表明したことがドイツで政治問題化した[レッドカーペットでウクライナ国旗を掲げる映画関係者たち=2023年2月24日、ベルリン・ドイツ](C)時事 美術館やアートプロジェクトへの公的資金による手厚い助成は、ドイツを世界的な現代アートの中心地に成長させた。しかしパレスチナ危機の再燃によって、政府が「反ユダヤ主義」と見なす作品やアーティストは活動の場を奪われつつある。反発するカルチャーワーカーたちはドイツを離れたり、あるいは同国を代表する芸術祭「ドクメンタ」や「ベルリン国際映画祭」のボイコットを呼びかけたりするなど、表現の自由をめぐる闘争が激しさを増している。 パレスチナ問題が芸術界にも波及 「ドイツは今後、文化を生み出す場としての重要さを失っていくだろう」