犯罪者の手によって自分の姿が消された場合を想定し、捜査の手掛かりとなる情報をあらかじめ準備しておくことが、米国に住む一部の女性たちのなかでトレンドとなっているという。 ニューハンプシャー州で臨床部長として働くクリスティナ・マレー(36)は、53ページの文書テンプレートすべてをプリントアウトした。そこには、自分が所有する車のメーカーと車種、元カレや彼らの最新の住所、電話番号、借金があればその金額を書き込む空欄がある。 テンプレートには、最近撮影した自身の写真と、タトゥーや特徴的な傷を書き入れるようにとのアドバイスも盛り込まれている。あとはSNSアカウントのパスワードを記録する1ページを埋めれば終わりだ。彼女は作成したフォルダを2部プリントアウトした。1部はひとり暮らしをするアパートに保管して、残った1部を勤務先の人事部に渡した。 彼女が作成したのは、「もし私が行方不明になったら」フォルダだ。