全国の郵便局でゆうちょ銀行の顧客情報がかんぽ生命の保険営業に顧客の同意なく流用されていた問題で、日本郵政の増田寛也社長は27日、「お客様に不安や心配をかけ、深くおわびする」と謝罪した。日本郵便などが実態調査を進め、再発防止策も検討する。 【写真】日本郵便が企画した「お客様感謝デー」のチラシ。不正に送付された疑いがある 「今わかっている限りでも全国で広がっている」。増田氏は27日午後の会見でそう語った。不正の原因については「本社が法令を守る観点で郵便局に指示をしてこなかった」とし、今年1月発売の一時払い終身保険の営業促進をきっかけに不正が起きた可能性を示唆した。防止策は10月上旬までにまとめる。 日本郵便では「お客さま感謝デー」などと題した郵便局のイベントを企画。ゆうちょ口座の残高や定額貯金の情報をもとに保険などを売り込みたい顧客をリスト化し、景品がもらえるイベントに誘うチラシを送っていた。