バイヤーの目利きで勝負するセレクトショップという業態が、過当競争や横並び的品ぞろえのせいで踊り場にさしかかっていることは前回述べた。セレクトショップの客を奪っている存在の1つが、全国各地に増えつつあるアウトレットモールだ。売れ残り品や在庫品などを低価格で売るアウトレット店を集めたショッピングタウンだ。日本では約30施設が営業していて、週末には周辺の道路が渋滞を起こすほどのにぎわいを呈している。 ビームスやユナイテッドアローズなどの有力セレクトショップもアウトレットモールに相次いで進出。結果的に「最新物以外はアウトレットモールで買えばいいや」という消費行動を生み出してしまった。 ウェブサイトとの競合も厳しくなってきた。スタートトゥデイが運営する「ZOZO RESORT」(http://zozo.jp/)は700近いブランドが参加する巨大ショッピングサイトだ。セレクトショップが本来強みとしてき