自分には誰にも理解してもらえないことがある。 それはコアな性癖だとかニッチな趣味をしているとかそういうことではない。 僕には嫌いな ”音” があるのだ、物心ついた時から僕はその音が嫌いなのである。 嫌いな音というと黒板を爪を立ててひっかく音とかクチャクチャ音を立てて食べる人、俗にいうクチャラーの咀嚼音だとか人によって色々あるだろう。蚊の羽音とか発泡スチロールのこすれる音とか枚挙にいとまがないほどある。 上にあげたものは代表的な物で嫌いな人もかなり多く、大体の人が共感をしてくれる。実際僕も黒板をひっかく音を聞くと寒気がするし、人のクチャクチャいう咀嚼音を聞くと食欲が失せる。 そんな僕の誰にも共感されない不快な音、それはマジックテープを剥がす音である。 「え、あのマジックテープを剥がす音ってベリッって音ですよね、むしろ大好きなんですけど。」 なんて人も結構いると思う、だけど僕はその音がどうして