二つの星が互いを回る連星系で、小さくて重い星が周囲に強烈な風を吹き出し、より大きな“相棒”の星を加熱して蒸発させている「毒グモ中性子星」と呼ばれる珍しい天体を、谷津陽一・東京工業大助教らのチームが発見した。 仲間を共食いする毒グモに例えて名付けられている。星の進化の多様性を調べるのに役立つ成果で、19日から京都市で開かれる日本天文学会で発表する。 チームは国内、海外の望遠鏡と連携し、天文衛星も加えて観測。 その結果、中心にあるのは、星が一生を終えて爆発した後に残り、非常に重い「中性子星」と判明。周りを回る恒星は、中性子星に向いている面が蒸発していると判断した。(共同)