「1年以内に利用開始するのはさすがに不可能」。 KDDIの高橋誠社長は、2023年3月期第2四半期決算会見において、楽天モバイルが求める周波数の再割り当てについて、その主張を一蹴した。高橋氏は、エリア拡大は「非競争分野」であり、必要なエリアではKDDIのローミングを使えばいいとの考えを示している。 携帯キャリアの新規参入となる楽天モバイルは、既存3社に比べると保有する周波数が少なく、特にプラチナバンドと呼ばれる周波数帯の割り当てを総務省に対して求めている。楽天モバイルは、既存3社からそれぞれ一部を再割り当てするという手法を示し、さらにそれに伴う費用負担を既存3社に求めており、両陣営が真っ向から対立している。 決算会見で問われた高橋社長は、「(既存の)有効利用中の周波数を他の事業者に再割り当てする場合は慎重な議論が必要」と指摘。既存3社は再割り当てにおいてレピーターやフィルターの交換が必要で