初めての脱獄 1907(明治40)年、青森県に生まれた白鳥は、父親の病死をきっかけとして2歳で親類の家に養子に出された。尋常小学校を卒業後、家で豆腐屋の仕事を手伝い、父親の借金を返して将来は自作農になる夢のために、寝る間も惜しんで働いていたという。 21歳の頃には地元で所帯を持ち、一男二女の父になった。しかし、白鳥は豆腐屋稼業のかたわら、賭博の金欲しさから、土蔵荒らしにも手を出すようになってしまう。最初の刑務所送りの原因となる殺人は、この流れで起こした事件だった。 仲間と雑貨商の家に忍び込み、店内を物色していたとき、同家の養子に見つかった。逃げ出すも追いつかれ、仲間が組み伏せられた際に、25歳の白鳥は養子の背中を日本刀で斬りつけ殺害したのだ。 2年後に土蔵荒らしの犯人として盛岡警察署に逮捕、のち青森刑務所柳町支所に移送。なかなか公判が開かれないことに焦れ、また看守の冷酷な扱いに耐えられなか
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