ロシアの政治エリートはアントニオ猪木にあこがれていた 10月1日、元参議院議員でプロレスラーのアントニオ猪木(猪木寛至)氏が心不全で亡くなりました。ここで肩書を元プロレスラーとしなかったのは猪木氏が死ぬ瞬間まで現役だったと私が認識しているからです。 猪木氏には外交官時代にとてもお世話になりました。作家になってからも何度か一緒に食事をしました。 猪木氏はソ連時代末期から頻繁にモスクワを訪れるようになり、大使館ではいつも私がアテンド係でした。猪木氏には、人の魂をつかまえる特殊な才能がありました。 ソ連時代、プロレスは資本主義社会の腐敗した見せ物で、スポーツではないとされていました。 プロレスの興業が行われることはもとより、テレビ放映もありませんでした。ただし、ロシア人は格闘技好きです。 闇で流通している16ミリフィルムでプロレスが紹介されていました。だから、格闘技好きのロシア人は、アントニオ猪
※本記事は『佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」』に収録している文化放送「くにまるジャパン極」の放送内容(2019年10月4日)の一部抜粋です。野村邦丸氏は番組パーソナリティです。 クビのリスクを冒してでも…? 邦丸:関西電力の金品受領事件ですね、高浜町の助役だった森山栄治さんが3月にお亡くなりになった後、一気に問題がワーッと出てきている。裏に隠れている原発マネーとかブラックボックスが垣間見えているなかで、佐藤さんはこの件をどんなふうにご覧になりますか。 佐藤:まず、報道各社は非常に素直な見方をしているわけですね。関電が関連業者に、原発に関する大規模な発注をする。大きなおカネが動くから、関連業者のほうからリベート、キックバックがあった。そのキックバックの間に元助役さんが入っていた──と、こういうストーリーなんですよね。 一見すると、確かに「関電は汚い」と見える。「そんなところで、自分たちの
プロテスタント神学者との対談で 東洋英和女学院院長をつとめる深井智朗氏(1964年生まれ)は、ドイツのアウクスブルク大学と京都大学でそれぞれ博士号を取得した優れたプロテスタント神学者だ。 評者は、深井氏と神学的対談を続けている。その中間発表が『近代神学の誕生』だ。 フリードリヒ・シュライアマハー(シュライエルマッハーと表記することもある、1768~1834年)は、ドイツのプロテスタント神学者、哲学者で教育学者だ。 日本ではあまり有名でないが、近代的世界観を構築する上で重要な役割を果たした。具体的には、『宗教について』という初期の著作において「神の場」を天上から人間の心の中に転回したことだ。 〈 佐藤――ひとつ確認したいのですが、形而上学との関係において、シュライアマハー当時の教会の世界像はどんなものだったのでしょうか。天国や地獄があって、はるか雲の上に神さまがいると思っていたのでしょうか。
2006年に発足した第一次安倍政権。その年、教育基本法が改正され「愛国心」という言葉が盛り込まれた。同じ年、在特会(在日特権を許さない市民の会)が設立されている。そこから現代に至る「日本のリスク」とは──。作家の佐藤優氏と思想史研究家の片山杜秀氏が「平成史」を論じた。 片山:2006年9月には第一次安倍政権が発足しました。安倍晋三がビジョンを持っているとは思えませんが、彼は「美しい国」というある種の到達点を示した。 佐藤:安倍さんは「美しい国」という目標を設定して、その実現を図ろうとした。ストレートな目的論です。ただし「美しい国」というフレーズを唱えたからと言って、理想的な国家ができるわけではありません。2005年に作られた自民党初の新憲法草案に「自衛軍」と明記されましたが、紙の上で自衛隊が「軍」に変わろうが実態は何も変わらない。それと同じです。 片山:そう。他国を侵略するわけではないので
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【サウジ・イラン断交】佐藤優氏、イランに近づいた米に対するサウジの「怒りのメッセージだ」 山内氏「最悪のシナリオ」 元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏と明治大学特任教授の山内昌之氏が5日夜、BSフジ「プライムニュース」で今年の世界情勢の展望を語った。山内氏はサウジアラビアとイランの国交断絶が、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の利益につながるとの見方を示した。 佐藤氏は両国の国交断絶までの流れについて、IS掃討のためイランに接近した米国に対するサウジの「怒りのメッセージだ」と分析。山内氏は「サウジはシーア派に対する宗派闘争をしかけたが、ISはこれを機会に力を保持しかねない。サウジが宗派戦争の指揮権をISに取られ、権力基盤を奪われるのが最悪のシナリオだ」と指摘した。
無罪判決は極めて妥当なものだ。「産経新聞はけしからん」という韓国世論や政治判断で無理やり行われた起訴自体が間違っていたことからみても、そう言えるだろう。 当初、韓国側は「圧力をかければ産経新聞や日本はすぐに膝を折る」と安易に考えていたはずだが、産経新聞と加藤達也前ソウル支局長は真摯(しんし)に捜査と公判に応じてきた。そうした正論を述べる路線や、日本国と日本の報道が粘り強く対応したことで環境が変わった。 今では韓国の報道も起訴自体が間違っているという見方になっている。異常な形で始まった公判の最後の段階で修正され、正常な判断が下されたということだろう。 ただし、間違っても「無罪判決が出てよかった」などと考えてはいけない。繰り返しになるが、起訴自体が無理筋であり、無罪判決は当たり前だからだ。今回の公判においては、被害者は産経新聞や加藤前支局長、日本側で、韓国側は加害者だからだ。 今回の判決が下っ
週プレNEWS TOPニュース政治・国際「安保法制が成立しても自衛隊は動かない。その先には徴兵制へのシナリオが…」 鈴木宗男×佐藤優 東京大地塾レポート 安保法制の先には徴兵制が!? 佐藤優氏(左)と鈴木宗男氏が語る 鈴木宗男・新党大地代表と、元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏による対談講演会「東京大地塾」。 今回のテーマは、安保法制の行方と安倍政権が導入を目指す徴兵制へのシナリオだ。 *** 鈴木 今日も佐藤さんに日本国内外の情勢分析をしていただこうと思います。 佐藤 まず先日、面白いと思ったのが郵貯の預け入れ限度額の変更です。今まで1千万円だったのを3千万円にするという提言案が自民党総務会で了承されたんですよ。 これは安倍政権が株価維持のため株式市場に突っ込んでいた年金基金のタネ銭が切れたんですね。そこで今度は郵貯から金を引っ張ってこようとした。ところが1千万円では足りないから、限度額
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