【ブリュッセル=尾関航也】アフリカ東海岸沖インド洋上のフランス領レユニオン島で27日、刑務所に収監されていたカルト教団指導者が、手下の教団信者がハイジャックした観光ヘリコプターにより、まんまと脱獄する事件があった。 AFP通信によると、脱獄したのは、児童への性的暴行の罪で昨年2月から服役していたジュリアーノ・ベルバルド受刑者(27)。同島出身で、地域的なカルト教団を率いていた。 信者3人は観光客を装って救出劇を開始。ヘリ操縦士に銃を突きつけて刑務所敷地内に着地させ、同受刑者と、服役中だった信者2人を奪還して再びヘリで逃走した。その後、島内の空き地で待機していた車で全員が行方をくらませた。 レユニオン島は神奈川県ほどの面積で人口は約80万人。操縦士にけがはなく、犯行時の信者らの様子について「いつでも死ぬ覚悟ができているように見えた」と話しているという。