ウエストランドは、井口浩之が世の中への恨みつらみをぶちまけて、河本太がそれを淡々と受け止める「愚痴漫才」を持ちネタにする泥臭い芸風の漫才師だ。 長年くすぶっていた彼らが、昨年末の『M-1グランプリ』で悲願の決勝進出を果たした。待ちに待ったチャンスだったが、決勝の舞台ではいいところを見せられず不本意な結果に終わってしまった。この経験から2人は何を学んだのか?(取材・文:ラリー遠田/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース 特集編集部) 例年であれば、『M-1』を目指す漫才師は1年かけてネタを作り込み、ライブで観客の反応を見ながらそれを磨き上げていく。だが、2020年はコロナ禍によってしばらくの間ライブが軒並み中止になり、思うように調整ができなかった。ウエストランドも例外ではなかった。 「自粛期間が明けてから新ネタライブもやったんですけど、お客さんも少ないし、やっぱりなかなか厳しいなっていう感じだ
