皆さんは、なにか商品を買おうとしたとき、「希望小売価格から30%オフ」、あるいは「メーカー推奨価格」のような値段の表示を見たことがあると思います。また、ソニーやパナソニックなどのホームページを見ると、商品の価格のところに、「オープン価格」と書いてあるだけで、値段が書いていないこともありますね。これは、なぜでしょう? 実は、これは、法律が関係しているのです。 日本では、商品を製造したメーカーは、一度、その商品を卸業者や小売業者に販売するときに「この商品は、希望小売価格で売ってください」とか「値引きはしないでくださいね」といったお願いをしてはいけないことになっています。 法律用語ではこれを、「再販売価格維持行為の禁止(独占禁止法2条9項4号、同法19条)」といい、ビジネスにおける公正な競争を守る法律である独占禁止法がこれを規制しているのです。 ただし、希望小売価格や、メーカー推奨価格をメーカー