繰り返される「深く反省」「責任を痛感」という言葉を、本気と感じた人はどれだけいただろうか。安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭の費用補塡(ほてん)問題を巡り、安倍氏は25日の衆参両院の議院運営委員会で首相在任中の国会答弁の誤りを認め、謝罪した。しかし、野党側が求める資料提出には応じず、議員辞職も否定するなど「反省」や「責任」とは食い違う対応に終始した。果たしてこんな幕引きで許されるのか。閣僚や官僚の答弁の論点ずらしやごまかしを「ご飯論法」として広め、安倍氏の国会答弁を近年厳しくチェックしてきた法政大の上西充子教授(労働問題)に、今回の答弁の評価を聞いた。【古川宗/統合デジタル取材センター】 筋書き通りに謝っているだけ ――安倍前首相が国会で、これまでの前夜祭を巡る自身の答弁の誤りを認め、謝罪しました。 ◆安倍氏が「答弁を訂正したい」と自ら申し出て国会の場に立ったのに、訂正し
