楽天の三木谷浩史・社長兼会長は夫人や資産管理会社の持ち分を合わせると楽天株の約4割(約5億株)を保有する大株主だが、今年になって保有株のうちおよそ3%分の約3600万株を売却していた。 三木谷氏が関東財務局に提出した大量保有報告書の変更届によると、売買方法は2月22日から7月19日まで101営業日にわたって、1日あたり数十万株ずつ市場で売却するやり方で、売却日の株価(終値。以下同)をもとに試算すると、売却総額は約396億円に達する。最初に売却を始めた2月の株価から比べると、ざっと100億円の売却益をあげた計算だ。 三木谷氏の言動と楽天株売却の経緯を詳しく辿ると、興味深いことが見えてくる。 安倍政権発足で今年1月に設置された「産業競争力会議」の議員に就任した三木谷氏は、第一回会議(1月23日)に「Japan Again」と題する資料を提出し、その中で医療のIT化として医薬品のネット販売