沖縄県国頭村比地の比地川が氾濫し被害が広がった問題で、住民らが以前から事前防災の必要性を訴え、県に対して2022年から24年にかけて計3回、河川の土砂などを取り去る浚渫(しゅんせつ)工事を要請していたことが12日、分かった。比地川は県管理河川の一つで、県は24年度、6月に氾濫した安謝川などの浚渫を実施。比地川は順次対応する方針だったが、今回の被害を受け県河川課は「優先的に予算を付け、早めに着手したい」と説明した。
一部地域で水道が復旧し、「ようやくお風呂に入れる」と浴槽を掃除する住民=12日午後2時35分、大宜味村津波(大城直也撮影) 記録的な大雨が降った北部豪雨の爪痕は深く、12日も懸命な復旧作業が各地で続けられた。県道の通行止めなど生活インフラの遮断が続く中、影響は学校現場にも出ている。農業など産業への被害も、いまだ全容が判明していない。ただ、3日間断水が続いていた大宜味村の多くの家庭に水が届き始めるなど、生活再建に向けた歩みは前へと進む。各地からのボランティアが作業に当たり、飲食店は住民に温かい食事を安価で提供した。温かい支援の輪も広がっている。 大雨被害に伴い9日から断水が続いている大宜味村は12日午後10時現在、村津波、塩屋などの15区で水の供給を再開した。3日間の断水に耐えた住民らは「今回ほど水のありがたみを感じたことはない」と喜びをにじませていた。村は残りの区についても、13日以降順次
鳥取県内で生活する外国人が、災害時の避難所などで指さしによって意思疎通を図るための冊子「指さし避難カード」を鳥取県国際交流財団が考案した。英語、ベトナム語、中国語、ミャンマー語の4カ国語があり、体調不良やアレルギーの有無、宗教上の理由で食べられない物などを指さしで伝えることができる。災害が激甚化、頻発化する中、増加する県内在住外国人の避難所生活の支援に役立ててほしいとしている。 冊子はA5サイズの8ページ。「トイレはどこ?」「どこで着替えをすればいい?」など避難所生活に関する項目や、ぜんそくや高血圧などの慢性疾患や「妊娠中である」など体調に関する項目を掲載。飲食物やオムツ、生理用品など生活必需品や、アレルギーや宗教上の理由で食べられない食べ物について伝える項目もあり、避難所のスタッフに避難生活で必要な情報を指さしで確認できる。
のとじま水族館に戻るため、トラックの荷台に載せられるウミガメ=7月10日、福井県坂井市の越前松島水族館 能登半島地震で被災し休館していたのとじま水族館(石川県七尾市)が7月20日から営業を一部再開するのを前に、福井県坂井市の越前松島水族館に避難していたウミガメ8匹が7月10日、約半年ぶりにのとじま水族館に戻った。8匹の健康状態に問題はなく、松島水族館の飼育員は「のとじまで大事に育ってきたカメをトラブルなく、無事に送り出す日が来てよかった」とほっとした様子で見送った。 同館は1月14日にウミガメを受け入れ、バックヤードのプールで飼育してきた。飼育員の長田知泰さん(26)は「最初はエサへの反応が良くない個体もいたが、すぐに適応してくれた」と話す。 ⇒校舎は全壊、女子生徒は泣きじゃくり…福井地震の記憶 この日は正午ごろから、両館の職員計7人でウミガメをプールから抱き上げ、クッション用の寝袋と体温
首都直下地震による断水や停電で水が流せなくなるなどしてトイレが不足する事態に備えて、東京・品川区は水洗トイレを搭載した車「トイレトレーラー」を東京23区で初めて導入する方針を決めました。 品川区が導入を決めた「トイレトレーラー」は、断水や停電が続く被災地用に開発され、タンクから給水できる洋式の水洗トイレと太陽光発電を備えた車です。 1台で1200回から1500回、トイレを利用することができ、区によりますと全国の27の自治体がこの車両を導入しているということです。 ことし1月の能登半島地震では、断水や停電が続いた影響で水が流せなくなるなどしてトイレ不足が問題となる中、全国各地から派遣された「トイレトレーラー」が活躍しました。 品川区は大規模災害が発生した際に各自治体が導入した「トイレトレーラー」が、被災地に集結して支え合うことを目指して、1台を購入することを決めました。 区によりますと東京2
●体長1メートル成獣 集団で登下校 23日午前4時21分ごろ、小松市軽海町の中海中の裏付近で、体長約1メートルの成獣のクマ1頭が出没した。市が中海地区体育館に設置したAI(人工知能)カメラが体育館横の町道を歩くクマの姿を捉えた。けが人はいない。 AIカメラは2021年度に市が導入したもので、搭載されたAIがクマを検知すると、リアルタイムで市職員のスマートフォンに場所や写真が送られる仕組み。市街地への進入や人里での出没を防ぐため、市内には計17基が設置されている。 同校は保護者にメールで注意を促し、生徒には集団で登下校し、休み時間に屋外で遊ばないよう指導した。市も通信アプリLINE(ライン)で注意喚起。市や猟友会、消防、警察が周辺をパトロールした。 今年に入り、石川県内でのクマの目撃情報は21日までに28件で、小松市では5件目となった。
●災害関連死30人認定 ●水分不足/車中泊で持病悪化/認知症進む… 23日、能登半島地震の災害関連死として初認定された30人は、慣れない避難所生活や車中泊による負担が原因となるケースが目立った。輪島市の80代女性はビニールハウスで避難生活を送る中、近くの畑で転倒。自力で動けず、低体温症で死亡した。震災のショックによる認知症の進行が引き金となった被災者もおり、心身両面で大きな負荷がかかっていたことがうかがえる。 ●「地震なければもっと長生き」 「地震がなければもっと長生きできただろうに」。金沢市内の60代男性は声を詰まらせた。男性の母親は輪島市内で一人暮らしを送り、1月1日の地震後に近所のビニールハウスへ避難。4日朝に自宅敷地内で倒れているのが見つかった。 母親は高血圧と骨粗しょう症で通院していた以外は健康だったといい、男性は「地震でトイレが使えず、用を足す場所を探していたのではないか」と話
東部海域で発生した地震で大きく傾いた東部・花蓮県花蓮市の天王星ビルに取り残され、行方不明になっていた飼いネコ「欧膩」が18日夜、ビル近くの路地で無事発見された。健康状態は良好だという。 欧膩を含め、同ビルに残されていたネコは計5匹。ビルの解体中に4匹が救出された。欧膩は一時はクローゼットの中にいるところを発見されたものの、すぐにビルの外に逃げ出し行方が分からなくなっていた。 約15日ぶりに愛猫と再会した飼い主は欧膩の救出に協力した人たちに感謝を表明。また、口に傷があったため、治療のため動物病院に連れていったと欧膩の状況を説明した。 飼い主によれば、欧膩は4歳。臆病で、怖いと感じたらすぐ隠れてしまうという。
津波警報の発令を受けて高台に避難し、心配そうに海を見つめる人々=沖縄県本部町で2024年4月3日午前9時33分、長尾真希子撮影 3日にあった台湾東部沖を震源とする地震に伴い、気象庁は沖縄県の沖縄本島地方と宮古島・八重山地方に一時、津波警報を出した。国内で大きな被害はなかったが、3月に海開きが始まる沖縄で海水浴を楽しんでいた観光客らは突然の避難を余儀なくされた。気象庁は今後1週間程度の間、津波を伴う地震が起きる恐れがあるとして注意を呼びかけている。また、本土でも本格的なレジャーシーズンを迎えるのを前に、海水浴中に津波警報や注意報が発令された場合の対応を確認しておきたい。 沖縄本島南部の同県糸満市にある「美々(びび)ビーチいとまん」では、3日朝から十数人の観光客らが海水浴や海辺の散策を楽しんでいた。午前9時前に地震が発生し、最大3メートルの津波が予想されるとして警報が発令されると、ビーチには「
京都市で難民問題をラジオ発信している団体「難民ナウ」(左京区)と、スペイン料理店(中京区)の店主が、能登半島地震の被災者のための炊き出し活動を続けている。「魚を食べたい」との要望を踏まえ、巨大鍋を持ち込んで海鮮パエリアを提供。活動への支援を呼びかけている。 最初の炊き出しは2月14日、石川県七尾市中島町にある被災地NGO協働センター支援拠点で実施した。事前に難民ナウ代表理事の宗田勝也さん(57)が必要な支援を尋ねたところ、同町は漁師町だが断水で魚をさばけなかったり、支援物資や炊き出しも肉系の食事が多かったりと、魚料理への要望を把握。スペイン料理店「Cafe Barraca.」のオーナーシェフ、木下清孝さん(53)に相談した。 木下さんによるとパエリアはもともと「ブドウ畑や漁港などの労働者が仕事の合間に簡単に作り、仲間と食べる料理」。魚や野菜を炒めて水を注ぎ、生米を入れて煮立てればできるので
能登半島地震直後に石川県輪島市の住宅に空き巣に入り、指輪などを盗んだとして、名古屋市などの10代の男女3人が逮捕されました。警察は、多くの人が避難所などで生活する被災地の混乱に乗じて盗みに入ったとみて詳しく調べています。 逮捕されたのは、名古屋市に住む19歳の無職の容疑者と、ブラジル国籍で愛知県岩倉市に住む18歳の派遣社員、それに、中国籍で住所不定・無職の16歳の少女の3人です。 警察によりますと、3人は能登半島地震直後のことし1月5日ごろ、石川県輪島市の住宅2軒に空き巣に入り、指輪など合わせておよそ6万円相当を盗んだとして、窃盗と住居侵入の疑いが持たれています。 輪島市内で不審な車両を見つけた警察官が職務質問し、その後、愛知県警が捜査を進めた結果、3人が被災地での空き巣に関わっていた疑いがあることがわかったということです。 能登半島地震の被災地では、避難所などに行って、人がいなくなった住
能登半島地震で甚大な被害があった石川県珠洲(すず)市で、ペットと飼い主が一緒に過ごすことができる避難所が開設されている。愛犬や愛猫などと同伴できる避難所は少なく、被災した家屋にとどまって遭う2次災害や災害関連死を防ぐためにも多くの設置が急がれている。 避難所となる飯田公民館の室内には、プライベート空間を確保するためのテントが並べられ、毛布が掛けられた段ボールベッドやペット用ハウスなどがある。約10世帯を受け入れ可能で2月24日現在、犬や猫を連れた6世帯10人が利用。ペットフードやトイレ用の砂、ケージなどの支援物資は、利用者ではなくても受け取ることができる。 熊本地震などで被災ペットの支援をしてきたNPO法人「日本レスキュー協会」(兵庫県伊丹市)などがサポートして、1月28日に開設された。同協会が、被災した飼い主約100人に聞き取り調査をしたところ、ペット同伴で避難所に入ることができた珠洲市
最大震度7を観測した能登半島地震では、家屋の倒壊や火災による消失で、甚大な被害が発生した。建物の再建には地震保険が活用できるが、地震保険の世帯加入率は地域によって大きなばらつきがある。京都府と滋賀県の加入率はそれぞれ全国35位、同30位と、いずれも全国平均を下回り、低迷が続く。今回の地震で被害を受けた石川県も40位だった。なぜ、低水準にとどまっているのだろうか。 保険の代理店が加入する府保険代理業協同組合(上京区)によると、地震保険は単独では契約できず、火災保険と合わせて契約する。地震や噴火、津波などで建物や家屋、家財などが損害を被った場合、一定の保険金が支払われる。 火災保険加入者の地震保険の加入率は、2022年で京都府は67・3%、滋賀県で69・2%と、全国平均の69・4%より低い。11年3月に発生した東日本大震災を機に、府は10年の39・7%、県は42・7%から大きく上昇したものの、
七尾市「水さえ出れば…」 復興拠点化に期待も宿泊施設全休―避難所は感染症懸念・能登地震 2024年01月26日13時30分配信 避難所の洗濯機を利用する女性=24日午後、石川県七尾市 能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市や輪島市と、比較的被害が軽微な金沢市の中間地点にある七尾市。今後、復旧活動の拠点としての機能を期待されるが、今なお、市内ほぼ全域で断水が続く。断水は避難所運営にも支障を来しており、市職員は「水さえ出れば…」と嘆く。 進まぬ水道管耐震化 目標6割、9県が3割満たず―石川36%、21年度末・能登地震 七尾市は能登半島の中央に位置し、富山湾に面している。同市も5人が死亡、9000棟以上が被害を受けるなどした被災地だが、より被害が深刻な奥能登には、道路の復旧が進めば、車で1時間~1時間半程度でアクセスできる。 復興活動の拠点として見込まれるのは、こうした立地からだが、市内全
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