米IBMは5月6日(現地時間)、同社研究部門IBM Researchで製造した300mmウェーハ上で、2nmプロセスチップを生み出したと発表した。7nmプロセッサと比較して、約45%の性能向上、あるいは同じ性能レベルでの約75%の電力削減になるとしている。例えば、スマートフォンのバッテリー寿命を4倍にする可能性がある。 第2世代ナノシート技術が2nmノードへの道を開いたとしている。これにより「500億個のトランジスタをほぼ指の爪のサイズのスペースに収めることができる」という。IBMは米AnandTechに対し、指の爪のサイズとは150平方mmのことだと説明した。つまり、トランジスタ密度は1平方mm当たり3億3333万トランジスタということになる。ちなみに台湾TSMCの5nmチップのトランジスタ密度は1平方mm当たり1億7130万トランジスタだ。 IBMは2nmの利点として、スマートフォンの
2020年11月に発売された家庭用ゲーム機のPlayStation 5とXbox Series Xは、どちらもAMDのZen 2アーキテクチャベースのCPUとGPUを搭載していることで話題となりました。しかし、発売から2カ月経った記事作成時点でも市場には十分な数が供給されておらず、品不足が続いています。そんなPlayStation 5とXbox Series Xの需要が急増したことで、TSMCの製造ラインが圧迫されていると、技術系ニュースサイトのExtremeTechが指摘しています。 Report: Packaging Issues, PS5 Demand May Be Hurting TSMC Production - ExtremeTech https://www.extremetech.com/computing/318937-report-packaging-issues-ps5
(湯之上 隆:技術経営コンサルタント、微細加工研究所所長) インテルが微細化競争から脱落 世界半導体売上高1位であり、プロセッサメーカーのチャンピオンである米インテルは2016年、10nmプロセス(以下、プロセスは省略)の立ち上げに失敗した。その後、インテルは何度も「今度こそ10nmが立ち上がる」という発表を繰り返してきたが、現在に至るまで、それは実現していない。そのため、2015年以降、14nmを延命し続けている(図1)。 これに対して、半導体製造を専門とする台湾のファンドリーのTSMCは、2018年に7nmを立ち上げ、2019年には最先端露光装置EUV(Extreme Ultraviolet)を使った7nm+による量産を開始した。今年2020年には、5nmが立ち上がっており、来年2021年には3nmによる量産を始める。 また、メモリのチャンピオンである韓国のサムスン電子も、2030年ま
ニコンが構造改革により、半導体装置事業を中心に1千人の人員削減を実施する。ニコンの半導体用露光装置は同社が培った光学技術の結晶であり、半導体業界の成長を牽引してきた。しかし今回の事業縮小で、ニコンは最先端の開発競争から撤退することになる。文=本誌/村田晋一郎 業界の発展を支えた基幹事業で人員削減 ニコンが2016年度上期決算発表のタイミングで構造改革を発表した。半導体装置事業が目標の黒字化を達成できず、カメラなどの映像事業で想定以上に市場縮小が進行していることを受けてのもの。現行の中期経営計画の継続を断念し、財務基盤が健全なうちに、グループ全体で構造改革に踏み切る。 半導体装置事業においては、最先端露光装置の開発を縮小し、開発費を削減。販売方針を見直し、棚卸資産の廃棄・評価減リスクの最小化を図る。さらに組織を見直し、配置転換を含む1千人規模の人員適正化で固定費を削減する。また映像事業で35
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