関西電力は14日、高浜原子力発電所4号機(福井県高浜町)で今秋予定していたプルサーマル発電を延期する方針を固めた。同町の野瀬豊町長が記者会見し、地元同意は困難との考えを示したことを受け、「現時点では厳しい状況」(関電)と判断し、予定していたMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)の装荷を見送る。関電は同日、高浜原発4号機(同県高浜町、87万キロワット)を21日、大飯原発4号機(同県おおい町、118万キロワット)を22日に運転停止し、定期検査を受けることを明らかにした。 高浜原発4号機のプルサーマル発電について、野瀬町長は「国から将来の原子力政策が明確に打ち出されていない現状では困難」との認識を示した。また、菅直人首相の「脱原発」表明を踏まえ、「核燃料サイクルを進めるという納得できるメッセージが示されない限り、協力のしようがない。(4号機の)定期検査に入るまでに燃料を装荷するかしない